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皮膚から血中アルコール濃度を計測

アルコールチェッカーといえば息を吹き込むことで呼気内のアルコール濃度を測る、呼気分析計を思い浮かべる人が多いだろう。

しかし、米国BACtrack社のBACtrack Skinは、“皮膚から血中アルコール濃度を計測する”という、新しいテクノロジーを有するデバイスだ。

アメリカのアルコール乱用・依存症研究所(*)は2015年、『Wearable Alcohol Biosensor Challenge』と題し、「リアルタイムで血中アルコール濃度を測定でき、数値を保存、もしくはスマートフォンなどに送信可能で、一般市民にアピールする目立たないデザイン」という条件で、イノベーションを募集した。
そのコンペで1位を獲得。20万ドル(約2千万円)の賞金を得たのが、このブレスレット型アルコールトラッカーだ。

(*)the National Institute on Alcohol Abuse and Alcoholism:NIAAA/日本の厚生労働省にあたるアメリカ保健福祉省(United States Department of Health and Human Services:HHS)に属する国立保健研究所(National Institute of Health;NIH 1887年設立と米国で最も古い医学研究の拠点機関)が運営する、研究センターのひとつ。

その最大の特徴は、経皮アルコール含有量(Transdermal Alcohol Content;TAC)を電気化学センサーで読み取り、血中アルコール含有量(Blood Alcohol Content:BAC)を推定するという点。

消費されたアルコールは体内で吸収・加工される過程において、そのうちのいくらかがエタノール分子の形で皮膚へと流れる。この現象を利用し、皮膚で計測したエタノール数値を、同社が登録商標しているアルゴリズムと転換装置で計算。血中アルコール濃度を割り出すという仕組みになっている。

BACtrack Skyn™ | NIH "Wearable Alcohol Biosensor Challenge" Submission Video - YouTube

Watch the submission video for BACtrack Skyn, the world's first wearable alcohol monitor, and winning prototype of the National Institute of Health's "2016 W...
手首の肌に密着しているBACtrack Skinは、毎秒ごとに装着者のアルコール摂取量をモニタリングし、その数値は装着者が知りたいと思えば、すぐさま見ることが可能。

と同時に、同期したスマートフォン、またはスマートウォッチへとデータを送り続けるので、血中アルコール含有量が一定量(たとえば0.04%など)を超えるとスマートフォンが振動して教えてくれるよう設定したり、家族がスマートフォンで通知を受け取るといった機能を利用することもできる。

アルコール乱用・依存症研究所のオファーで開発されたデバイスではあるものの、呼気計測が必要ないので手軽であり、衛生的。周囲の人に知られることなく酩酊度をチェックし、自分で飲酒量のコントロールができるアルコールセンサーは、健康管理意識が高い一般人にも訴求力が高いと思われる。

そんなBACtrack Skin、実はまだ商品化はされていないのだが、BACtrack社のHPでEメールアドレスを登録しておくと、プレオーダー開始の際に通知を受け取ることが可能となっている。


http://www.bactrack.com/pages/bactrack-skyn-wearable-alcohol-monitor
http://mhealthwatch.jp/global/news20160708
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