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中外製薬株式会社が、切除不能な肝細胞がん(HCC)患者の初回治療におけるテセントリク®(アテゾリズマブ)とアバスチン®(ベバシズマブ)の併用療法について検討した第III相臨床試験であるIMbrave150試験の結果を発表しました。

テセントリクとアバスチンの併用療法は、標準治療であるソラフェニブ単剤と比較し、この試験の主要評価項目であるOSおよびPFSのいずれにおいても統計学的に有意かつ臨床的に意味のある改善を示しました。

また、テセントリクとアバスチンの併用における安全性は、これまでにそれぞれの薬剤で認められている安全性プロファイルと同様であり、この併用療法による新たな安全性上の懸念は示されませんでした。IMbrave150試験の成績は、今後の医学系学会にて発表される予定とされています。

上席執行役員プロジェクト・ライフサイクルマネジメント共同ユニット長の伊東 康は、
「今回テセントリクとアバスチンの併用が、ピボタルな臨床試験においてがん免疫療法として初めてHCCに対して良好な成績を示したことをとても喜ばしく思います」
と述べるとともに、

「HCCの治療は、手術や局所療法の適応とならない場合、全身薬物療法が主流となりますが、予後が不良な疾患であるため、新しい治療が待ち望まれています。患者さんに新しい治療選択肢を一日も早くお届けできるよう、引き続きロシュとの協働を進めてまいります」と語っています。

IMbrave150試験?

IMbrave150試験は全身薬物療法を受けていない切除不能なHCC患者さんを対象とした多施設共同オープンラベルのランダム化第III相臨床試験です。

この試験では、501名の患者さんが2:1の比で、テセントリクおよびアバスチン併用群とソラフェニブ単剤群のそれぞれに割り付けられました。両群ともに薬剤の投与は、主治医判定により病勢進行または忍容できない毒性の出現のいずれかまで継続されます。主要評価項目はOSとRECIST v1.1に基づく中央判定によるPFSです。

副次評価項目は、RECIST v1.1およびHCC mRECISTに基づく主治医判定によるORR(奏効率: objective response rate)、TTP(病勢進行までの期間: time to progression)およびDoR(奏効期間: duration of response)のほか、患者報告アウトカム、安全性および薬物動態です。

肝細胞がんについて

 HCCは肝臓がんの90%以上を占めており、予後不良かつ治療選択肢が限られているため、世界でのがんによる死亡の主な原因となります。国内では、毎年約4万人が肝臓がんと診断され、死亡数は約2万8千人となっています。

HCCは主にB型またはC型肝炎による肝硬変もしくはアルコール性肝炎から進展し、がんにいたります。切除不能なHCCの予後は不良であり、全身薬物療法の選択肢は限られており、1年生存率は50%以下となります。
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