inochi学生・未来フォーラム2018-第1弾

2014年から活動しているinochi学生プロジェクトと一般社団法人inochi未来プロジェクトが、2018年11月25日に大阪・梅田で「inochi学生・未来フォーラム2018」を開催しました。

inochi未来プロジェクトは、「inochiの大切さと未来について考えて、行動する」一般社団法人で、大阪大学・医学系研究科の澤芳樹氏が理事長を務め、医療者・企業・行政と患者が支え合いながら、健康で長寿である街や国を作り出すことを目指しています。

そして、inochi学生プロジェクトは、inochi未来プロジェクトと連携しながら、「若者の力でヘルスケアの問題を解決する」ことを目的としています。あらたな技術のヘルスケアへの応用の模索や、地域的なヘルスケア課題の解決に取り組むことで、若手の人材を生み出し続けることも目標としています。

2025年の万博が大阪に決まりました。テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。

inochi未来プロジェクトが居酒屋で話していたのがキッカケに。そのように万博招致のひとつのきっかけを作り出したinochi未来プロジェクトの、2018 inochi 学生未来フォーラムのレポートをお届けします。

WAKAZOによる「100の提案」が大阪府の松井知事に提出され、万博は「若者中心でいくぞ!」となったフォーラムの2018年版です。万博の招致に関しては、若者が大きな原動力になっています。その脈動を見ていきましょう。

inochi Gakuseiフォーラム2018 『自殺対策、テクノロジーから』

デュルケムを引きながら話す清元さん

デュルケムを引きながら話す清元さん

自殺率が普遍性を示すことももはや何ら不思議ではなくなる
エミール・デュルケム『自殺論』(1897年)より
1897年に発表された本の中で、デュルケムが、「自殺が起こるのは社会の前提である。起こってしまうのは当然なことだ。」そのような文脈で、自殺率に普遍性が付与される恐れを指摘しました。

これを聞いても、120年も経ったんだから変わっただろう、と思うかもしれません。

しかし、日本では毎年2万人ほどが自殺しています。若者の自殺率も低下していません。世界に目を向けると、40秒に一人が自殺しています。

「いまやどこかで自殺を許容しているのではないか?」

そのような問題意識から、今回のinochi学生フォーラムが開催されました。

パニック障害で社会活動がうまくいかなくなった友達を持つメンバーなど、各々が、さまざまな理由から自殺対策に取り組みだそうとしたきっかけを持ちます。

自殺の問題に、若者が取り組んだのがinochi学生フォーラム2018です。「テクノロジーが味方になった」と言います。

今回のプランプレゼンテーションでは、6つのチームが自らのプランを発表しました。

6つのチームとそのプラン

プレゼンをおこなった6チーム

プレゼンをおこなった6チーム

1.brook
悩みに耐えるチカラよりも人を頼れる力を重要と考え、SOSを出しやすい環境を整えるために、教育を行う必要があると理解し、適切な相談者を具体的にしめしたパンフレットを作成・配布しました。

2.ありあどね
「そんなことでどうして悩むのか」と共感されないなど個人差がある”悩み”に着目し、そのような偏見の除去と援助の担い手(ピアカウンセラー)の素養を培うためのアナログながら新規性のあるカードゲームを提案しました。

3.Lupinus
和歌山白浜海岸の三段壁における自殺の防止対策として、人感ブルーライトを用いて、貝殻や石灰藻で三段壁の道を青く光らせることで、精神的に落ち着かせて自殺を押しとどめるプランを提案しました。

4.Medikeeper CNU Team
精神的に病むリスクのある人を守るために、早期に手を差し伸べることが重要と考え、医学的な教育を行う・(精神疾患への)感度を高める・D-Cardをつくり配布する・それを生かして研究する4つのステップをもつプランを提案しました。

5.Your Hero
悩みを相談ができるサービスが16:00~21:00にしか利用できないことに目をつけ、悩んでいることなど相談内容を録音し送信すると数時間後に音声かチャットで返事が返ってくるというサービスを提案しました。

6.team卑弥呼
高校生に対する、悩みを相談する相手がすくないというヒアリング調査の結果をもとに、ARアバターを用いることでプライバシーを守り、相談のしやすさにも配慮したLINEのビデオ通話相談事業を提案しました。
6つのプランについて、6チームがそれぞれプレゼンテーションを行い、審査員と会場の点数に従って、グランプリが決定されていくという内容です。

昨年の「認知症に立ち向かう、ともに歩む」というテーマのコンテストと同じく「社会実装」までがセットになっていることが注目すべき点となっていました。

参考:昨年のプランプレゼンテーション

【第2弾】inochi学生・未来フォーラム2017-私たちが始める ヘルスケアの未来 | PULSE

【第2弾】inochi学生・未来フォーラム2017-私たちが始める  ヘルスケアの未来 |  PULSE
第1部のPart Aは、inochi 学生フォーラム2017「認知症に立ち向かう、ともに歩む」セッションで、学生が「認知症の社会課題の解決」プランを競うコンテストの最終プレゼンを行うパートになっていました。
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