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キッセイ薬品工業株式会社が、ライジェルファーマシューティカルズ社より技術導入したチロシンキナーゼ阻害剤「ホスタマチニブ」について、韓国における開発権および販売権をJWファーマシューティカル社に許諾するサブライセンス契約を締結したことを発表しました。

キッセイ薬品は、2018年10月にライジェル社より、ホスタマチニブの日本・中国・韓国・台湾における開発権および販売権を取得し、日本国内での第Ⅲ相臨床試験を推進するとともに、日本を除く権利地域におけるパートナリング活動を行っています。

この契約の締結により、韓国においては、JWファーマ社がホスタマチニブの開発および商業化を行います。キッセイ薬品は、JWファーマ社より契約一時金および韓国での事業化の進捗に応じたマイルストンを受領するとともに、JWファーマ社に製剤を供給します。

ホスタマチニブは、ライジェル社により創製された経口投与可能な低分子化合物で、チロシンキナーゼ阻害作用により、マクロファージの血小板破壊を抑制することで、血小板の減少を抑制し、慢性特発性血小板減少性紫斑病の出血症状を改善します。アメリカではオーファン指定を受けて、2018年4月に承認、同年5月に発売されています。

また、ヨーロッパでは2020年1月に承認され、同年7月にドイツなどで発売されています。

特発性血小板減少性紫斑病(ITP)について

 ITPは、血小板減少の原因となる他の明らかな病気や薬の服用がないにもかかわらず、血小板数が10万/μL未満に減少し、出血しやすくなる病気です。病状の経過により発症から6ヵ月以内に血小板数が正常に回復する「急性型」と、6ヵ月以上血小板減少が持続する「慢性型」に分類されます。ホスタマチニブは慢性型ITPを対象としています。

 臨床症状としては、主として皮下出血(点状出血または紫斑)を認め、歯肉出血、鼻出血、下血、血尿、頭蓋内出血なども起こることがあります。ITPは日本では指定難病であり、2019年度国内のITP患者数は約1.7万人(2019年度末現在特定医療費(指定難病)受給者証所持者数より推定)で、年間の新患発生数は10万人当たり2.16人と報告されています(Int J Hematol、2011、93 :329-35)。

ITPの原因は未だ明確になっていませんが、血小板に対する自己抗体が産生され、この自己抗体により脾臓でマクロファージによる血小板の破壊が亢進するために、血小板数が減少すると考えられています。ITPの治療として、副腎皮質ステロイドやTPO(トロンボポエチン)受容体作動薬の投与や、手術による脾臓の摘出などが行われます。
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