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小野薬品工業株式会社が、血液脳関門通過技術「J-Brain Cargo®」を適用した新薬の開発として、 新たにスライ症候群治療酵素製剤〔開発番号:JR-443(血液脳関門通過型遺伝子組換え β-グルクロニダーゼ)〕、サンフィリッポ症候群B 型治療酵素製剤(血液脳関門通過型遺伝子組換えα-N-アセチルグルコサミニダーゼ)の開発に着手することを決定したことを発表しました。


今回、小野薬品が新たに着手するスライ症候群(ムコ多糖症VII 型)は、ハンター症候群同様、ライソゾーム病の一種であるムコ多糖症に分類され、ムコ多糖を体内で分解する酵素(β-glucuronidase)の欠損により発症する疾患です。

全身の組織にヘパラン硫酸、デルマタン硫酸、コンドロイチン硫酸が蓄積し、骨変形、関節拘縮などの症状のほか、重症患者には中枢神経障害が認められます。同じくムコ多糖症の一種であるサンフィリッポ症候群B 型(ムコ多糖症IIIB型)は、ムコ多糖を体内で分解する酵素(α-N-acetylglucosaminidase)の欠損により発症する疾患です。

全身の組織にヘパラン硫酸が蓄積し、症状として特に中枢神経障害が急速に進行し、このため神経発達は2、3歳をピークとし、その後退行していきます。 どちらも国内で承認されている治療酵素製剤は無く、新しい治療薬の開発が望まれています。

JR-443およびJR-446を用いた動物試験において、静脈内投与された薬剤の脳への移行および脳内に蓄積したムコ多糖の減少作用を確認いたしました。今後、具体的な開発計画を策定し、3年以内の臨床試験開始に向けて準備を進めていくとしています。
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