NEWS

サンバイオが、アメリカ脳神経外科学会の年次総会にて、フェーズ2臨床試験(STEMTRA試験)の良好な結果を公表しました。TBIによる運動機能障害に対して幹細胞治療が有効である可能性をがあるとのことです。

サンバイオグループは、24 週時点の Fugl-Meyer Motor Scale(FMMS)のベースラインからの改善量が、SB623投与群 8.7点、コントロール群2.4点となり主要評価項目を達成したSB623の外傷性脳損傷を対象にした日米グローバル第2相試験(STEMTRA試験)の有効性及び安全性に関する詳細結果を、アメリカのサンディエゴで行われたアメリカ脳神経外科学会(American Association of Neurological Surgeons)の年次総会にて発表しました。

STEMTRA試験で使用された当社独自の再生細胞薬SB623は、一過性に遺伝子導入した成人骨髄由来の間葉系幹細胞を加工・培養して製造したもので、脳内の神経組織に投与されると自然な再生機能を誘発することで失われた運動機能の改善を促すことが期待されています。

アメリカ疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention)によると、米国において TBI による障害を持つ患者数は約530万人おり、毎年28万人以上の新規患者が慢性的な障害に苦しんでいます。また、TBIによる障害は、一般的に長期化するとされています。

ピッツバーグ大学の神経外科教授であり神経外傷治験センター(Neurotrauma Clinical Trials Center)の責任者である Dr. Okonkwo, M.D., Ph.D.,は、「外傷性脳損傷は全世界で一般的な疾患であるにもかかわらず、辛く長期化する障害は現状過少に評価されています。今回の臨床試験の結果は大変画期的であり、損傷を受けた脳が再生する可能性を示唆しています。これは、外傷性脳損傷にとどまらず他疾患で行われている研究にも大きな意味を持つ可能性があります」 と研究結果を言祝ぎました。

この試験では、SB623投与群46名、コントロール群15名の合計61名の被験者で行われ、主要評価項目はFMMSのベースラインからの改善量としています。運動機能障害の変化を測定するFMMSにおいて、10点以上の改善は外傷性脳損傷における臨床的に意味のある改善量とされているなかで、この試験では SB623投与群18名(39.1%)、コントロール群1名(6.7%)で10点以上を達成し、統計学的な有意差を認めました(p 値=0.044)。

あらたな安全性の懸念は認められず、最も多かった有害事象は頭痛で、術後7日までにSB623投与群の34.4%に頭痛が発生しましたが、SB623投与群とコントロール群で、有害事象発生率の統計学的な有意差はありませんでした(p値=0.25)。
2 件