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株式会社ヘリオスが、日本国内において体性幹細胞再生医薬品HLCM051 を用いて、脳梗塞急性期を対象とした治験(治験名称:TREASURE 試験)および急性呼吸窮迫症候群(ARDS: Acute Respiratory Distress Syndrome)を対象とした治験(治験名称: ONE-BRIDGE 試験。2021 年3月患者組み入れ完了)を実施しています。

これらの治験で使用しているHLCM051 は、アメリカのバイオベンチャー企業Athersys, Inc.(以下、アサシス社といいます。)が開発する幹細胞製品 MultiStem を、ヘリオス社とアサシス社が締結した脳梗塞急性期およびARDS に対する再生医療等製品の日本国内での開発・販売に関する独占的なライセンス契約に基づき導入したものです。

今般アサシス社からMultiStem の構成細胞である多能性成体前駆細胞(MAPC®)の炎症反応調節の作用機序に関する研究内容が、自然科学と臨床科学のあらゆる領域を対象とした国際的な査読付きジャーナルであるScientific Reports に掲載されましたことを発表しました。

今回報告されたデータは、MAPC がレギュラトリーT 細胞(Treg)の分化・増殖を促進し、免疫抑制に影響を与える潜在的なメカニズムに関する研究内容です。Tregは、免疫系の重要な細胞で、複数のメカニズムで炎症や損傷後の組織修復を制御しています。

脳卒中、ARDS などの急性期重症患者では、炎症反応の異常亢進が組織や臓器の損傷につながることが知られていて、MultiStemは、Treg の分化、増殖、表現型の活性化など、内因性の免疫調節機構を強化することで、炎症による臓器傷害を軽減し、組織傷害後の回復を促進する可能性を示唆するものになります。

急性呼吸窮迫症候群(ARDS)

ARDS は、単一の疾患ではなく、基礎疾患や外傷等によって好中球等の免疫系が過剰に誘発さ れ、炎症を起こすことにより肺が傷害を受け肺水腫となり、その結果、重度の呼吸不全となる症状の総称です。

ARDS 診療ガイドラインによると、死亡率は 30~58%と予後が非常に悪い病気で す。 ARDS に対する治療として、集中治療室で人工呼吸器を用いた呼吸管理を中心とする全身管理が行われます。
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