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エーザイ株式会社が、オレキシン受容体拮抗薬「DAYVIGOTM」(一般名:レンボレキサント)について、アメリカ食品医薬品局(FDA)より、入眠困難、睡眠維持困難のいずれかまたはその両方を伴う成人の不眠症の適応で新薬承認を取得したことを発表しました。

アメリカにおいてレンボレキサント(5mg錠および10mg錠製剤)は、承認後90日以内に予定されているアメリカ麻薬取締局(the U.S. Drug Enforcement Administration:DEA)によるスケジュール審査の完了後に発売します。

レンボレキサントは、脳内で覚醒に関与するオレキシン受容体の2種のサブタイプ(オレキシン1および2受容体)に対し、オレキシンと競合的に結合する拮抗剤です。オレキシン1および2受容体双方の阻害作用によって、過度な覚醒状態を緩和します。レンボレキサントは、ノンレム睡眠の抑制に関与するオレキシン2受容体への阻害活性がより強く、速やかな入眠および十分な睡眠維持をもたらすと考えられています。

今回の承認は、合計約2,000人の不眠症の成人患者様を対象に6カ月間および1カ月間のプラセボとの比較により評価した2つのピボタル臨床第Ⅲ相試験(SUNRISE 2試験およびSUNRISE 1試験)をはじめとする臨床開発プログラムの結果に基づくものです。両試験の結果から、レンボレキサントは主観評価、客観評価の双方において、入眠および睡眠維持についてプラセボに対して有意に改善することが示されました。

また、両試験において、薬剤の投与を中止することにより投与前よりも強い不眠症状が現れる反跳性不眠は確認されず、いずれの「DAYVIGO」投与群においても投与中止後の離脱症状は見られませんでした。さらに、ふらつき、認知機能、自動車運転能力や呼吸器への影響など「DAYVIGO」の安全性について複数の試験で評価しました。
SUNRISE 2試験は、DSM-5 *基準により不眠症と診断された18歳以上の不眠症患者様を対象に「DAYVIGO」の有効性および安全性を評価する、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、多施設共同、並行群間比較、6カ月間の臨床第Ⅲ相試験です。

患者は、プラセボ投与群(325人)、「DAYVIGO」5mg投与群(323人)および「DAYVIGO」10mg投与群(323人)に割り付けられました。主要評価項目として、睡眠潜時(就床から入眠までの時間)の投与前からの平均変化量について、患者様の睡眠日誌を用いて主観評価により評価しました。

事前に規定された副次評価項目として、睡眠効率(就床時間に対する全睡眠時間)および中途覚醒時間の投与前からの変化量について、患者様の睡眠日誌を用いて主観評価により評価しました。今回の試験の結果、「DAYVIGO」(5mg、10mg)投与群は、有効性に関する主要評価項目ならびに副次評価項目を達成し、睡眠潜時、睡眠効率および中途覚醒時間について、プラセボ投与群に対して統計学的に有意に優れていることが確認されました。

SUNRISE 1試験は、DSM-5 基準により不眠症と診断された不眠症患者様(女性55歳以上、男性65歳以上)を対象に、「DAYVIGO」(5mg、10mg)の有効性および安全性を評価する、無作為化、二重盲検、プラセボおよび実薬対照、多施設共同、並行群間比較、1カ月間の臨床第Ⅲ相試験です。患者は、プラセボ投与群(208人)、「DAYVIGO」5mg投与群(266人)および「DAYVIGO」10mg投与群(269人)、 実薬群(263人)に割り付けられました。主要評価項目として、1カ月投与の最後の2日間(投与29日および30日)における睡眠潜時(就床から持続的な10分の睡眠に入眠するまでの時間)の投与前からの変化量について、睡眠ポリグラフによる終夜測定を用いて客観的に評価しました。事前に規定された副次評価項目として、1カ月投与の最後の2日間における平均睡眠効率と中途覚醒時間について、睡眠ポリグラフを用いて客観的に評価しました。本試験の結果、「DAYVIGO」(5mg、10mg)投与群は、主要評価項目ならびに副次評価項目を達成し、睡眠潜時、睡眠効率および中途覚醒時間について、プラセボ投与群に対して有意に優れていることが確認されました。
 両試験(SUNRISE2試験は投与開始から30日)の「DAYVIGO」投与群において5%以上の発現率で、かつプラセボ投与群と比べて少なくとも2倍の頻度で報告された有害事象は傾眠でした(「DAYVIGO」10mg投与群:10%、「DAYVIGO」5mg投与群:7%、プラセボ投与群:1%)。
 さらに「DAYVIGO」の安全性について、平衡機能(ふらつき)、認知機能および翌朝の自動車運転能力等への影響などを詳細に評価しました。
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