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JT×鳥居薬品 腎性の貧血治療剤

日本たばこ産業株式会社(JT)と鳥居薬品株式会社が、JTが創製した低酸素誘導因子-プロリン水酸化酵素(Hypoxia Inducible Factor Proly Hydroxylase、HIF-PH)阻害薬「JTZ-951(一般名:エナロデュスタット)」について、2017年10月26日に日本国内における共同開発及び販売に関する契約を締結し、腎性貧血患者を対象として開発を進めてきています。

そして今回、日本国内で実施中の第Ⅲ相臨床試験のうち、透析導入前(保存期)の腎性貧血患者や、赤血球造血刺激因子製剤(ESA)による治療を受けている血液透析施行中の腎性貧血患者を対象とした2本の臨床試験(MBA4-4 試験及び MBA4-5 試験)の速報結果が発表されました。

いずれの試験も、JTZ-951を1日1回、24週間経口投与した際の有効性及び安全性について、既存のESAであるダルベポエチン アルファ(遺伝子組み換え)製剤(製品名:ネスプ®)を対照として検討を行いました。それぞれの試験デザインは以下の通りとなりました。

・MBA4-4 試験:非盲検、無作為化、並行群間比較法(個体内用量調節法)
・MBA4-5 試験:二重盲検、無作為化、並行群間比較法(個体内用量調節法)

今回得られた速報結果では、両試験において、投与20週、22週および24週の平均ヘモグロビン濃度について、JTZ-951のダルベポエチン アルファに対する非劣性が確認され、主要評価項目を達成しました。

また、安全性に関して、JTZ-951 の良好な忍容性が確認されたことになります。 今後、この試験やその他の臨床試験成績等をもとに、日本国内における製造販売承認申請が実施されることになります。

参考

<エナロデュスタットについて>

エナロデュスタットは、低酸素誘導因子-プロリン水酸化酵素(HIF-PH)を阻害することにより低酸素誘導因子(HIF)を安定化し、内因性のエリスロポエチン(EPO)産生の亢進に加えて鉄代謝分子の発現を制御することで、赤血球の産生を高め、貧血状態を改善する薬剤です。現在の標準治療である ESA は注射剤であり、経口剤であるエナロデュスタットの開発を進めることは、腎性貧血治療に貢献できるものと期待されています。

<腎性貧血について>

腎性貧血は慢性腎臓病患者における合併症の一つであり、腎機能障害に伴う腎臓でのEPO産生能低下がその主たる要因と考えられています。

腎性貧血による赤血球数の減少に伴う酸素供給不足は、臓器でのエネルギー産生を低下させ、日常生活における運動機能や活動性の低下を招き、Quality of lifeが低下します。
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