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神戸市立医療センター中央市民病院が、大阪大学大学院医学系研究科と京都大学iPS細胞研究所、理化学研究所と連携して進めてきた「滲出型加齢黄斑変性に対する他家iPS細胞由来網膜色素上皮細胞懸濁液移植に関する臨床研究」について、3月に他家iPS細胞を用いた移植手術を行ったことを明らかにした。

手術は、神戸市立医療センター中央市民病院で行われ、被験者は60歳代の男性。他家iPS細胞に由来する網膜色素上皮細胞(RPE細胞)の懸濁液を網膜下に移植した。
他家iPS細胞由来網膜色素上皮細胞(RPE細胞)

他家iPS細胞由来網膜色素上皮細胞(RPE細胞)

この実験は、2016年7月に神戸市立医療センター中央市民病院の倫理委員会で承認を受け、同10月に大阪大学の特定認定再生医療等委員会から承認を受けた後に、厚生労働省に実施計画を提出、2017年2月に厚生労働省・再生医療等評価部会が計画を了承した後に、厚生労働大臣が実施計画を再生医療等提供基準に適合していると判断した後に行われた。

今後、移植手術をおこない、治療のデータを収集し分析する作業が進められる。

世界初「他人のiPS細胞による網膜再生」国の審査の最終段階到達 PULSE

世界初「他人のiPS細胞による網膜再生」国の審査の最終段階到達    PULSE
山中伸弥京都大学教授がiPS細胞を発見して10年、ノーベル生理学・医学賞を受賞して4年、国が「再生医療推進法」を制定したこともあり、再生医療の分野で世界をリードしつづけてきた日本で、山中教授を含む研究チームが新たなチャレンジの達成に、また一歩近づいたようだ。
この申請については、以前PULSEのこちらの記事でも取り上げた。

VIEWS

注目の点は、この手術が他家細胞ー備蓄されていた他人のiPS細胞ーで行われたことである。

他家細胞で行うことで、自家細胞で行う際と比べ、費用や時間を10分の1に抑えられるとされ、良質な再生医療が比較的に低コストで実現されるのではないか、と期待している。

再生医療が富裕な人に限らず、すべての人に開かれる日がすぐそこまで来ているのかもしれない。
手術中の様子

手術中の様子

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