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エクスメディオ×自治医科大学

株式会社エクスメディオが、眼科領域における自動診断AIの研究開発を目的として、学校法人自治医科大学と共同研究契約を締結した。眼科を専門とする医師が不足する東南アジアでの活用を目指し、主に前眼部の疾患を主眼とした自動診断技術の研究開発を行うとしている。

臨床課題解決のための医療者向けサービス「ヒポクラ」を提供するエクスメディオでは、「テクノロジーの力により健康寿命を向上させること」をミッションに掲げ、臨床課題を解決する人工知能(AI)の研究開発にも力を入れている。

東南アジアにおける深刻な眼科医不足

エクスメディオは、東南アジアにおける眼科医の不足と失明患者の増加への改善策をつくるために、眼科領域における自動診断AIの研究開発を目的とした自治医科大学との共同研究契約を締結した。

アジア、特に東南アジアでは、深刻な眼科医不足のため、失明する人の増加などが大きな問題となっている。 東南アジア全体でみると眼科医の数は患者20万人に対して1名程度の割合となっている。そして医師は都市部に集中しているために、地方の眼科医不足は極めて深刻な状態になっている。

さらに悪いことに、人口の75%は都市部以外の場所に居住しているため、地方の患者にとっては眼科診療を受けること自体が非常に困難という事実が問題の背景にある。

自動診断AIの研究開発

今回の共同研究では、この状況を改善することを目的として、深層学習などの機械学習技術を用いて、主に前眼部の疾患を主眼とした眼科の自動診断AIの研究開発を行うとしている。

エクスメディオではAIの適用例としてこれまでも、膨大な医療論文を学習し、医師から提示された一定量の文章から適切な論文を検索する「関連論文検索AI」を開発し実用化したことを発表している。そして今回の自治医科大学との共同研究により自動診断AIの研究開発を更に推進させることとなると期待される。

深層学習をさせるのに十分なデータがある!

多数の眼科疾患画像を保有し、これまでも眼科領域での深層学習で高い成果を上げている自治医科大学眼科学講座の髙橋秀徳准教授と、これまで皮膚科領域での自動診断AIの研究開発に取り組んできた実績を持ち、眼科コンサルトサービスの提供により眼科疾患画像の収集を行っているエクスメディオが協力することで、双方の保有する疾患画像は合わせて数十万件となり、これらの疾患画像を用いて機械学習を行うことで、高精度の自動診断AIの実現される可能性がある。

VIEWS

この研究開発が進み、その先に実用化が実現したとしよう。それは日本の地方にも応用可能な技術になることが間違いない。それに眼科からはじまり、他の診療科でも同様のテクノロジー開発が進んでいけば、さらに地方医療の医師不足による医療の質の低下を食いとどめることも期待できるようになるだろう。

しかし、これが実用化された先に、「どのように地方に導入するか」という問題が生じる。それはオスとの点であったり、また運用者の問題であったりする。「消滅都市」と呼ばれる、将来的に深刻な過疎が懸念される地域が日本にはある。そのため人口が増え続ける東南アジアとは異なる実装上の障害が生起してくることが予想される。日本でも運用されるようになるとすれば、それをどのように乗り越えていくかについても検討を進めるべきではないだろうか。
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