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米IBM社のワトソン・ヘルス部門とアメリカ合州国退役軍人省(以下VA)が協力し、癌を患う退役軍人に向けた「プレシジョン医療」を進めている。

「プレシジョン医療 (Precision Medicine)」とは「生体分子情報を含めた膨大なデータの解析情報研究に基づいて、患者のより精密な診断(疾患の詳細サブグループ分け)を行い、そのサブグループごとの治療や予防(先制医療)の確立を目指す」医療であり、「個別化医療(Personalized Medicine)」より、さらに精密な対応を行う医療として近年注目されている。

IBM社のテクノロジー・プラットフォーム、*ワトソンで患者の遺伝子解析を行えば、膨大なデータを速く処理しながら、患者に対してより精密な対応を行う「プレシジョン医療 」が可能になる。

*ワトソン = 自然言語処理と機械学習を使用して、大量の非構造化データから洞察を明らかにするテクノロジー・プラットフォーム (IBM社サイトより)

IBMワトソンを使った診療の特徴

IBM社のワトソンを利用することで具体的にどのように診療は変わっていくのだろうか。

今回の事例の場合、VAの医師が遺伝子解析の候補者を選定したあと、ワトソンが患者の遺伝子情報を解析し、癌の原因となった遺伝子変異を特定する。その次にワトソンは患者に適用可能な治療法のリストを作成する。
リストは科学的根拠がある順に表示され、研究成果や臨床研究のリンクが記載される。
医師はリストを参考にすることで、癌患者に対しての治療法を選定するスピードが飛躍的に速くなると予想されている。

VAは2015年に5200万ドルの資金を250の癌研究プロジェクトに投資した。一方、IBMはいくつかのヘルスケアの組織と協力し、様々な病気の治療にコグニティブコンピューティングの力を役立てようとしている。勢いを持った両者とその連携によって集積した知見は今後、臨床で活かされるだけでなく、遺伝子の研究を加速させていく、と期待されている。

引用・参考文献

http://www.fiercebiotech.com/medical-devices/va-to-use-ibm-s-watson-to-ramp-up-cancer-precision-medicine-capabilities

http://www.jpma.or.jp/about/issue/gratis/newsletter/html/2015/70pc-01.html

http://www.ibm.com/smarterplanet/jp/ja/ibmwatson/what-is-watson.html
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