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株式会社ジーンテクノサイエンスは、2018年度より新たな事業ステージを指す GTS3.0「バイオで価値を創造するエンジニアリングカンパニー」を目標に掲げ、これまでの事業活動で得てきたバイオ技術に関するノウハウや知見、2019年4月1日付で完全子会社化した株式会社セルテクノロジーが保有する歯髄幹細胞治療プラットフォームを最大限に活用して、従来より手掛けてきた希少疾患や難病に加えて、小児疾患を重点的なターゲットと定め、これらの疾患への包括的なケアを目指してあらたな治療方法を確立していくと発表しました。

口唇口蓋裂は、口腔の先天的な発生異常によって生じる疾患で、発生時に口蓋の片側が閉鎖しないことで裂が残る先天性疾患の一つです。この病気は、発症部位により口唇裂、口蓋裂および唇顎裂に分けられ、上顎の歯槽骨に亀裂を生じる唇顎裂の治療難度が最も高いとされています。
唇顎裂の治療法は、就学前後の患者から自己腰骨を取り出し、唇顎裂に移植することで、歯槽骨再生を促す治療法ですが、十分な量の自己腰骨を取り出せるようになる年齢まで治療を待たなければならないこと、さらに、当該治療法は侵襲性が高く、歩行障害を伴い、約10日間の入院が必要となることなどが課題になっています。ジーンテクノサイエンス社は、これらの課題に対処するため、歯髄幹細胞を用いた再生医療により、非侵襲性の新規治療法の開発を目指すとしています。

また、口唇口蓋裂は、発生学的には顔面の形成に重要な働きを行う神経堤細胞(Neural crest cell)の異常によって生じ、神経堤症(Neurocristopathy)に分類される疾患です。

歯髄幹細胞は、発生学的に神経堤細胞由来であり、優れた骨再生能力を有していることから、唇顎裂の再生医療には最適な細胞ソースであると考えられます。

加えて、歯髄幹細胞を用いた唇顎裂治療において、適切な足場材と細胞を組み合わせて移植することで、治療部位での細胞の生着性が向上し、歯髄幹細胞と足場材の骨再生能力の相乗効果により、より強固な歯槽骨再生が期待されます。

この足場材には、当社が資本業務提携を行っているオルソリバースの保有する綿状の人工骨充填材レボシスが歯髄幹細胞との組み合わせを行う上で多数の利点を有していると考えております。レボシスはアメリカFDAによってすでに骨折治療において認可されており、安全性と高い骨再生誘導能力が証明されています。また、レボシスは綿状であるため、固形の充填材に比べて表面積が多く、多数の歯髄幹細胞が生着できることが期待できます。

さらに、レボシスは生分解性の素材からできているため、骨再生後には消失することから、再生した歯槽骨は患者由来の骨によって占められ、人工成分の残留の心配がないとされます。
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