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おむつ要らず=diaper freeという意味を持つ、排泄予知デバイスが「Dfree」。

介護施設における排尿ケアの効率化に役立てるべく、すでにいくつかの介護施設でベータ版(量産化前の試用版)のトライアルが行われている。

排尿タイミングをスマホでお知らせ

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「Dfree」は、下腹部に装着した超音波センサーで、膀胱の水分量を測定。Bluetooth接続したスマホアプリと連動し、「〇分後にトイレの時間がきます」といった排泄タイミングの予測を通知してくれる。

と同時に、スマホアプリが排泄時間を記録し、機械学習(データから反復的に学習し、そこに隠れているパターンを見つけ出すこと。IBMワトソンなど人工知能の学習にも使われる)により、ユーザーの排泄タイミングの特徴を学習。使い続けるにつれ、トイレに行きたくなる時間をより正確に推測できるようになる。
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従って、「DFree」を介護施設や病院などに導入した場合、スマホの通知をナースコールと連動することにより、適切なタイミングで排尿ケアを行うことを可能にする。たとえば3時間おきに全てのベッドを巡回し、全員のおむつをチェックするといった作業が不要になり、看護師の負担軽減が期待されるのだ。

社会的関心高く、すでに7億円を資金調達。

高齢者の増加に伴って増える“排泄ケア”という課題は、介護する側にも、される側にも大きくのしかかる。そのソリューションへのニーズの高さを物語るのが、「Dfree」を開発・販売するスタートアップ企業「トリプル・ダブリュー・ジャパン」に対する投資のスピードと額の高さだ。

同社は、2015年3月に同製品のアイデアで「NCCベンチャーグランプリ2015」のグランプリを受賞後、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成起業に採択されたことによる助成交付金や、鴻海ベンチャー投資のパートナーである”2020”などから、すでに7億円近い資金を調達している。

また、2016年7月末には神奈川県が「さがみロボット産業特区」の取組みの一環として主催した「公募型『ロボット実証実験支援事業』」(生活支援ロボットの実証実験企画)に採択され、神奈川県内の介護施設での実証実験も開始した。

世界最大級のコンサルとの協業で、事業化加速に期待

さらに、11月10日より、アクセンチュア(120か国以上で38万4000人の社員が働く世界最大級の総合コンサルティング企業)が同社との協業を発表。

アクセンチュアは「DFree」の技術やアイデアを活用し、医療・ヘルスケアの分野における新規サービスなどを開発し、高齢化など社会課題の解決に役立てるオープンソリューションを推進するとしている。

“人としての尊厳”を守るために

「DFree」が、介護する側に利便性をもたらすのは大切なことだが、介護される側にとっても有用性は高いはずだ。

排泄は極めてプライベートかつ羞恥心を伴う行為だけに、ケアや介護のされ方によっては生きる気力を失いかねない。長生きして良かったと思える幸せな人生を高齢者に送ってもらうためにも、「DFree」の取り組みは貴重かつ重要ななものと言えるだろう。

引用・参照

http://ascii.jp/elem/000/001/265/1265309/
http://dfree.biz/
http://jp.techcrunch.com/2016/07/04/dfree-raises-4-9m/
http://jp.techcrunch.com/2016/02/04/dfree/
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