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アメリカ食品医薬品局(FDA)が、塩野義製薬株式会社のXOFLUZATM(一般名: バロキサビル マルボキシル)について、「合併症を併発するリスクが高い12歳以上の患者の発症後48時間以内の急性のインフルエンザウイルス感染症治療」を追加適応として、承認したことを発表しました。

この新薬承認追加申請は、グローバル第III 相臨床試験(CAPSTONE-2)の結果をもとに行われ、FDAの審査終了目標日(PDUFA date)は2019年11月4日と設定されていました。


アメリカ疾病予防管理センター(The Centers for Disease Control and Prevention、CDC)は、合併症を併発しやすいリスク要因をもつインフルエンザウイルス感染患者の、抗インフルエンザウイルス薬による早期の治療を推奨しています。

この薬剤の販売は塩野義製薬が、それ以外の国ではRocheグループが行います。アメリカでは、「12歳以上の合併症のない発症後48時間以内の急性のインフルエンザウイルス感染症治療」を適応として2018年10月25日に承認されています。

XOFLUZAについて

塩野義製薬が創製したXOFLUZAは、既存の薬剤とは異なる新しい作用機序であるキャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害作用によりインフルエンザウイルスの増殖を抑制します。

既存の薬剤とは異なり、本薬は1回の経口投与で効果を発揮します。ゾフルーザは前臨床試験において、オセルタミビルに耐性を示すウイルスおよび、鳥インフルエンザウイルス(H7N9, H5N1)を含むインフルエンザウイルスに抗ウイルス効果を示しました。


XOFLUZAは、臨床試験にて確認されたXOFLUZに対し感受性が低下したPA/I38アミノ酸変異株についてのデータも含め、各国規制当局による審査を受け、日米を含め複数の国で承認されています。

XOFLUZは日本で製造販売承認を取得し、成人および小児におけるA型およびB型インフルエンザウイルス感染症を対象に製品名ゾフルーザとして販売されてきました。

また、XOFLUZは2019年8月28日に、成人および12歳以上の小児の急性A型、B型インフルエンザウイルス感染症を適応症として、台湾食品薬物管理局(TFDA)にも承認されています。

CAPSTONE-2 試験について

CAPSTONE-2 試験は、合併症を併発しやすいリスク要因をもつ 12 歳以上のインフルエンザ患者を対象に実施した、多施設共同、無作為化、プラセボおよび実薬対照二重盲検比較の第III 相臨床試験です。

今回のグローバル試験は塩野義製薬が実施いたしました。2184名の被験者が XOFLUZA40mgまたは80 mg(体重により決定)の1回投与群、プラセボ、またはオセルタミビル75mg1日2回5日間投与群に無作為に割り当てられました。そのうち、1163名(53%)の被験者でインフルエンザウイルスへの感染がRT-PCRにより確認されました(A/H3N2 型:47.9%、A/H1N1型:6.9%、B 型:41.6%)。

今回の試験における主なリスク要因は、喘息または肺疾患(39.2%)、65歳以上の高齢者(27.4%)、内分泌疾患(13.5%)、心疾患(12.7%)、極度の肥満(10.6%)となっていました。今回の試験の主な結果は下記のとおりです。


・XOFLUZAは、インフルエンザ罹病期間(インフルエンザ症状が回復するまでの時間)をプラセボに対して有意に短縮しました。インフルエンザ罹病期間の中央値は、プラセボ群の102時間に対し、XOFLUZA群では73時間でした(p0.001)。

・B 型インフルエンザ感染患者では、XOFLUZA はインフルエンザ罹病期間をプラセボに対し有意に短縮しました。インフルエンザ罹病期間の中央値は、プラセボ群の101時間に対し、XOFLUZA 群では75時間でした(p0.001)。

・XOFLUZA の投与後に1%以上の頻度で認められた有害事象は、下痢(3%)、気管支炎(3%)、吐き気(2%)、副鼻腔炎(2%)、頭痛(1%)でした
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