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塩野義製薬株式会社は、国内で開発を進めてきたうつ病・うつ状態治療薬zuranolone(シオノギ開発化合物番号:S-812217)について、Sage Therapeutics, Inc.とBiogen Inc.が、大うつ病性障害患者を対象に実施した第3相臨床試験における良好な結果を発表しました。

発表された結果の概要は以下のとおりです。
①主要評価項目である投与開始15日目におけるHAMD-17トータルスコアは、プラセボ群と比較してzuranolone 50 mg投与群で統計的に有意な変化(p = 0.0141)を示し、臨床的に意味のあるうつ症状の改善効果が確認されました。

②投与開始3、8、および12日目のHAMD-17トータルスコアの結果から、本剤の速やかな効果発現が確認されました。

③投与開始15日目にzuranolone投与群で改善効果が見られた被験者は、42日目(投与終了後4週間)においてもHAMD-17トータルスコアの改善効果を平均86%維持しました。

④Zuranoloneの忍容性は概ね良好であり、以前の臨床試験と一致する安全性プロファイルを示しました。Zuranolone投与群の試験完了率は90.3%でした。

VIEWS

この試験結果によって、大うつ病生障害(抑うつ状態のみが現れるうつ病)の治療薬の研究が進展したことが分かります。

うつ病は、生活上のストレスによって引き起こされる心的疾患で、現代社会においては、個人だけの問題ではなく、社会の問題として理解されています。

①抑うつ状態
②興味などの喪失
③体重の現象
④不眠症
⑤疲労感
など様々な症状が起こるとされ、患者の社会活動を阻害することが知られています。

2010年には、日本精神神経学会・日本生物学的精神医学会・日本うつ病学会・日本心身医学会などにより「うつ病に関する関連学会共同宣言」が出され、「国家的課題」として啓発と対策を行うべきと宣言されました。

今回の研究結果およびそこから生み出される治療薬が、この社会問題の解決に資することが期待されます。
<参考>
・日本生物学的精神医学会誌「うつ病の現状と「うつ病対策の総合的提言」の背景」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsbpjjpp/21/3/21_177/_pdf

・「うつ病に関する関連学会共同宣言」
https://www.secretariat.ne.jp/jsmd/toppdf/100522_1.pdf

・厚生労働省「参考資料」
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000108755_12.pdf
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