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シリーズBで1800万ドルを調達

遠隔リハビリ治療システム「VERA™」を提供している米国のデジダルヘルス企業Reflexion Health(カリフォルニア州サンディエゴで2012年に設立)が、投資ラウンド・シリーズB(*)による資金調達で1800万ドルを確保したと発表した。

* シリーズBというのは、米国でベンチャーキャピタルなどがベンチャー企業に出資する際の、第2段階の投資を指す。起業まもないスタートアップ会社への出資=シリーズAの次にあたるもので、開始された事業を成功に導く目的で投資が行われる。投資ラウンドには第3段階のシリーズC、第4段階のシリーズD、まれにだが第5段階のシリーズEも存在し、有望と目された事業と企業には段階を踏んで繰り返し増資がなされる。

同社は、この資金を「VERA™」における“医療経済評価”(費用対効果を測定すること。また、その数値)を完全なものにさせるために使うとしており、具体策として付属するデジタル医療製品の拡充と、米国ヘルスケアシステム市場における自社製品の全国比率を高めることを挙げている。

「VERA™」は、患者が自宅でリハビリテーションを行うことができる、革新的なデジタル医療プラットフォームだというのが、Refrexion Health社の説明だ。

提供されるのは、医師が処方するインストラクション・エクササイズ、アニメーションのアバターコーチ、患者の動きとフォームを観測し、機能レベルを判断するための3D画像処理システムと、エクササイズ終了後にオフラインで臨床評価や一般的な自動レポートを作製してくれる、直感的操作が可能なダッシュボード。そして、遠隔医療を受けるためのオンライン機能を備えている。

なかでも特筆すべきは、マイクロソフト社のKinect cameraを採用している点だろう。
同社によれば、赤外線とモーションキャプチャシステムを使った3D撮影を行うことにより、患者の体の約22か所の関節の動きを追跡可能にしているという。
・患者は、スタジオに模した画像の中にいるアバターコーチの横に設置された所定のスペースに位置し、アバターをお手本にしながら同じエクササイズを繰り返す。

・その間、「VERA™」は患者がエクササイズを実行した回数を自動的に数え、どのぐらい正確にアバターと同じ動きができているかを計測。リアルタイム・フィードバックとしてフォームなどに関するアドバイスを、文字でモニタ上に表示する。

・それらのデータと情報が臨床医に自動的に送信される。

・患者と臨床医がビデオチャットでやりとり。エクササイズの効果を高める処方やアドバイスーー場合によっては動きを臨床医が実際にやってみせたりしながらーーを受けたり、相談をしたりが、お互いの顔を見ながらできる。

大まかにではあるが、これだけのことが自宅にいてできてしまうのだと、Refrexion Health社はデモストレーションビデオの中で紹介している。

すでに「VERA™」はFDA(Food and Drug Administration;食品医薬品局。保健福祉省に属する米国の政府機関)の承認を受けており、現在は人工関節置換手術後のリハビリに直面している患者に「VERA™」をもっと活用してもらうべく、プロバイダー・パートナーとともに動いているとのこと。

また、CDC(Centers for Disease Control and Prevention:疾病管理予防センター。FDAと同じく保健福祉省所管の米国の政府機関)が、高齢者向けの(足をもつれさせるなどによる)墜落防止プログラムでRefrexion Health社のテクノロジーを使用するために、同社に対して100万ドルの補助金を拠出したというアナウンスもあった。

日本でも、厚生労働省が平成24年度に「入院医療から在宅医療・介護の推進へ」という方針を打ち出しており、加速度的に社会の高齢化が進んでいる現状で、在宅ケアの流れがさらに勢いを増すことは容易に想像できる。

そんななか、遠隔医療システムで在宅リハビリテーションを行うという「VERA™」のアイデアは、ソリューションの大きなヒントになるのではないだろうか。
http://reflexionhealth.com/news/2016/6/22/digital-health-company-reflexion-health-secures-18-million-for-its-series-b-financing
http://reflexionhealth.com/our-solution/
https://vimeo.com/155714017?from=outro-embed
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