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免疫チェックポイント阻害薬である「オプジーボ」(日本の小野薬品工業と米国ブリストル・マイヤーズ スクイブが共同開発)が、「根治切除不能または転移性の腎細胞がん」に対する適応追加の承認を獲得。日本国内での製造販売にゴーサインが出された。

これは2014年7月の「切除不能な悪性黒色腫(メラノーマ;悪性の皮膚がんの1つ)」、2015年12月の「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」に続き、3つ目の適応承認。

今現在、さらに「再発または難治性のホジキンリンパ腫」および「再発または遠隔転移を有する頭頸部がん」についても国内承認申請を行っている、と発表されている。

競合薬「キイトルーダ」も日本で承認へカウントダウン

一方、米国メルク社が開発した「キイトルーダ」は、「オプジーポ」と同じ作用を有する抗がん剤。
FDA(アメリカ食品医薬品局;保健福祉省に属する連邦機関)における認証は、両薬とも2014年9月と、ほぼ同時期に得ている。

この「キイトルーダ」が悪性黒色腫の治療薬として、国内で適応承認を得る模様。
9月9日、厚生労働省が拓いた新薬の承認を検討する専門部会で「問題なし」との判断を得たため、1カ月以内に販売認可が下りるはずだという。

また、すでに「キイトルーダ」は「非小細胞肺がん」への承認申請も行っており、来年前半にも厚労省の判断が下される見込みだ。

「キイトルーダ」の承認が確定すれば、日本では初めて「オプジーボ」に競合薬が現れることとなる。

医療財源への負担が大きい高額な薬価はどうなる?

かねてより「オプジーボ」については“患者1人につき年間で約3500万円”という高額な薬剤費の問題が指摘されており、まさに今、中央社会保険医療協議会の薬価専門部会で高額薬剤の緊急対応の議論がされている真っ最中。

10月には対応策がまとめられる予定とのことだが、類似薬「キイトルーダ」にも「オプジーボ」と同等の薬価がつくはずであり、その承認予定が議論に影響を及ぼすのは間違いない。

さらに、スイス・ロシュ、英アストラゼネカ、米ファイザーなど、世界の製薬会社が競って免疫チェックポイント阻害薬を開発中であり、今後を考えると「オプジーボ限定の一時薬価基準改定」といった特例で薬価を下げる選択肢は、もはや採択できない状況といえるかもしれない。

全国保険医団体連合会(保団連)は「オプジーボ」の薬価改定を今期中に行い、欧米各国の実勢価格を踏まえた水準に下げるべきとの要請書を塩崎恭久厚生労働相宛てに提出しているが、果たしてどのような決断がなされるのだろうか。

引用・参照

http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n16_0907_1.pdf
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ09HHB_Z00C16A9TI1000/
http://www.yakuji.co.jp/entry53248.html
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