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中外製薬株式会社が、抗悪性腫瘍剤/抗PD-L1ヒト化モノクローナル抗体「テセントリク®点滴静注1200 mg」および抗悪性腫瘍剤/抗VEGFヒト化モノクローナル抗体「アバスチン®点滴静注用100mg/4mL、同400mg/16mL」について、切除不能な進行・再発の肝細胞がん(HCC: hepatocellular carcinoma)に対する承認申請を行ったことを発表しました。

今回の承認申請は、全身薬物療法を受けていない切除不能なHCC患者を対象に実施された第III相臨床試験IMbrave150試験の成績に基づいています。この併用療法については、アメリカおよびヨーロッパにおいても承認申請を行われています。

アメリカでは、2020年1月にアメリカ食品医薬品局より申請が受理され、また、Real-Time Oncology Reviewパイロットプログラムに指定されており、早期の承認に向けた効率的な審査プロセスにて承認の可否が検討されることになっています。
テセントリクとアバスチンの併用療法は、がん免疫療法として初めてHCCの治療において有効性を示し、患者さんの転帰の改善が期待できる治療です。

予後不良かつ治療選択肢の限られた疾患に対する新たな治療法として、患者さんに1日でも早くお届けできるよう、承認取得に向け取り組んでまいります
上席執行役員 プロジェクト・ライフサイクルマネジメント共同ユニット長の伊東 康 氏のコメント

参考

<IMbrave150試験について>
IMbrave150試験は全身薬物療法を受けていない切除不能なHCC患者さんを対象とした多施設共同オープンラベルのランダム化第III相臨床試験です。今回の試験では、501名の患者が2:1の比で、テセントリクおよびアバスチン併用群とソラフェニブ単剤群のそれぞれに割り付けられました。

両群ともに薬剤の投与は、主治医判定により病勢進行または忍容できない毒性の出現のいずれかまで継続されます。主要評価項目は全生存期間(OS: overall survival)とRECIST v1.1に基づく中央判定による無増悪生存期間(PFS: progression-free survival)です。

副次評価項目は、奏効率(ORR: objective response rate)、病勢進行までの期間(TTP: time to progression)および奏効期間(DoR: duration of response)のほか、患者報告アウトカム、安全性および薬物動態です。

<肝細胞がんについて>
肝細胞がん(HCC)は肝臓がんの90%以上を占めており、予後不良かつ治療選択肢が限られているため、世界でのがんによる死亡の主な原因となります。国内では、毎年約4万人が肝臓がんと診断され、死亡数は約2万8千人となっています。

HCCは主にB型またはC型肝炎による肝硬変もしくはアルコール性肝炎から進展し、がんにいたります。切除不能なHCCの予後は不良であり、全身薬物療法の選択肢は限られており、1年生存率は50%以下となります。
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