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ロシュ社が、臨床開発中のパージェタ®(ペルツズマブ)とハーセプチン®(トラスツズマブ)の固定用量による配合皮下注製剤について、第III相臨床試験FeDeriCa試験の新たな成績を発表しました。今回の試験では、固定用量の配合皮下注製剤と静注化学療法との併用により、静注製剤によるパージェタに対する血中濃度(薬物動態)の非劣性が示され、静注製剤によるハーセプチン、パージェタおよび化学療法に対する有効性および安全性は同等とされます。

固定用量の配合皮下注製剤の投与には、初回は約8分、2回目以降は約5分を要します。これに対し、パージェタとハーセプチンの静注製剤を併用する場合、初回は約150分、2回目以降は60〜150分を要します。

FeDeriCa試験は主要評価項目を達成し、固定用量の配合皮下注製剤は、パージェタの静注製剤を所定の間隔で投与した際のパージェタの最低血中濃度(Ctrough)に対し非劣性を示しました。主要評価項目であるgeometric mean ratio(GMR:薬物動態を評価する際に使用される平均値の比率)は1.22(90%CI: 1.14~1.31)であり、GMRの90%CIの下限1.14は、事前に規定された非劣性マージンである0.80を超えていました。

副次評価項目であるハーセプチンのCtroughについては、固定用量の配合皮下注製剤投与群の血中濃度は、ハーセプチンの静注製剤投与群に対し非劣性を達成しました[GMR=1.33(90%CI: 1.24~1.43)、90%CIの下限1.24は非劣性マージンである0.80を上回った]。標準的な静注時と比較して、同じ投与間隔で患者さんがパージェタとハーセプチンに十分に曝露されていることを確認するため、非劣性の評価項目が用いられました。さらに、副次評価項目である病理学的完全奏効(pCR)の割合は両群間で同等であり、固定用量の配合皮下注製剤投与群では59.7%、静注のパージェタとハーセプチン投与群では59.5%で、その差は0.15%(95%CI:-8.67~8.97)となっています。

固定用量の配合皮下注製剤と化学療法の併用時の安全性プロファイルは、静注のパージェタとハーセプチンおよび化学療法の併用時と同等であり、新たな安全性のシグナルは認められず、心毒性に意味のある差はありません。両群とも最も一般的な有害事象は、脱毛、悪心、下痢、貧血とされています。
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