NEWS

すぐに壊れるやっかいなリポソーム

人工的に創られた細胞モデル(リポソーム、人工細胞)はこれまで薬の輸送用カプセルや化粧品の材料として使われてきた。しかし、リポソームはもろく、わずかな刺激によって壊れてしまうことが問題となっていた。

今回、東京農工大学、東京工業大学、慶應義塾大学、東北大学の共同研究チームが、ヒトの人体において細胞骨格と呼ばれるネットワーク構造によって安定している細胞を参考に、DNAナノテクノロジー技術によって人工的に細胞骨格を作成し、リポソームに付与することで、リポソームを頑丈にすることに成功した。

これによりわずかな刺激で壊れることが難点とされてきたリポソームの耐久性を高めることが可能になると期待され、問題がクリアされる可能性が出てきた。
 (10214)

DNAナノテクノロジーでネットワーク構造を構築!

リポソームの強度を上げるためにDNAナノテクノロジーで細胞骨格のようなネットワーク構造を構築した。DNAはマイナスの電荷を帯びているため、リポソームの中にプラスの電荷を帯びさせることで、お互いを引き合わせ、幕直下にDNAの骨格を形成させるという手法が確立された。

これまでリポソームはわずかな浸透圧の差で崩壊していたが、DNAからなる骨格を持たせることで体内における浸透圧の変化環境においてもリポソームが崩壊しなくなることが確認されている。

どんどん広がる可能性! 様々な応用が可能!

今回、形成に成功した人工細胞骨格は、リポソームの内側に存在するため、外部との接触なしに膜を補強することが可能となっている。

この実験の成果によって、リポソームのカプセルとしての機能の強化が見込まれる。またDNAで形成されるため、化学反応に基づいた多様な機能が付与できるようになるとされ、期待を集めている。
8 件