NEWS

ノバルティスファーマのイラリス

ノバルティス ファーマ株式会社が、「イラリス®皮下注用150mg」および「イラリス®皮下注射液150mg」(一般名:カナキヌマブ[遺伝子組換え])について、全身型若年性特発性関節炎(systemic juvenile idiopathic arthritis、SJIA)の治療薬として効能追加の承認を取得したことを発表しました。

若年性特発性関節炎(JIA)は、16歳未満に発症し、原因不明かつ6週間以上続く慢性の関節炎と定義されています。JIAは7つの病型に分類されていますが、このうち最も多い約40%を占めるSJIAは、2週間以上続く発熱を伴い、紅斑性皮疹、全身性リンパ節腫張、肝脾腫、漿膜炎といった全身症状を伴う病です。

SJIAでは、小関節から大関節まで広範囲にわたり、痛み、腫れや動作制限を伴う関節炎が起こり、成長障害をきたして発症時期の身長で成長が止まったり、発熱や発疹等の全身性の炎症症状がみられ、就学等の社会生活にも影響を及ぼすことがあります。
SJIAに対しては、主要な治療薬としてステロイド剤が用いられますが、ステロイド剤によっても十分な効果が認められない場合、生物学的製剤の投与が検討されます。

現在、日本国内では、抗インターロイキン(interleukin、IL)-6受容体抗体であるトシリズマブがSJIAに対して承認されていますが、「イラリス」は、トシリズマブとは異なるサイトカインであるIL-1βをターゲットとした抗体であることから、SJIA患者の新たな治療選択肢になることが期待されます。

SJIAに対しては、欧米を中心にイラリスの開発を開始し、2013年5月に米国、同年8月にEUで承認されています。

日本では、2013年に行われた医療上の必要性が高い未承認薬・適応外薬第III回第1期要望募集で、日本小児リウマチ学会からSJIAに対するイラリスの開発について要望書が提出され、それを受けて国内での臨床開発に着手しました。

その後この薬剤は2017年3月1日に希少疾病用医薬品の指定を受け、2017年10月25日に承認申請が行われました。

今回の承認は、海外での承認申請に用いられた4本の海外臨床試験(第II相用量設定試験、第III相臨床試験2本および長期投与試験)や、日本人のSJIA患者を対象とした非盲検、非対称国内第III相臨床試験に基づいています。
4 件