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 中外製薬株式会社が、初発のステージIII期又はIV期の卵巣がん(卵管がん又は原発性腹膜がん含む)に対しテセントリク®とパクリタキセル、カルボプラチンおよびアバスチン®の併用療法を検討した第III相臨床試験IMagyn050試験において、主要評価項目の一つである無増悪生存期間(PFS: Progression Free Survival)の延長が示されなかったことを発表しました。

この試験は、テセントリクとパクリタキセル、カルボプラチン及びアバスチン併用群は、プラセボとパクリタキセル、カルボプラチン及びアバスチン併用群と比較し、主要評価項目の一つであるPFSについて統計学的に有意な延長を示しませんでした。もう一つの主要評価項目であるOSについては、次に計画されている解析までフォローアップを継続する予定です。

なお、テセントリクと化学療法とアバスチンとの併用における安全性は、これまでにそれぞれの薬剤で認められている安全性プロファイルと同様でした。IMagyn050試験の成績は、今後の医学系学会にて発表される予定です。

IMagyn050試験について

IMagyn050試験は、初発のステージIII期又はIV期の卵巣がん(卵管がん又は原発性腹膜がん含む)患者を対象に、パクリタキセル、カルボプラチン及びアバスチンとの併用下でアテゾリズマブとプラセボを比較する第III相多施設共同ランダム化試験です。

今回の試験では、1,301名の患者が1:1の割合で、テセントリクとパクリタキセル、カルボプラチン及びアバスチン併用群と、プラセボとパクリタキセル、カルボプラチンおよびアバスチン併用群のいずれかに割り付けられました。主要評価項目は、ITT解析集団およびPD-L1の発現が認められる患者における無増悪生存期間および全生存期間です。

卵巣がんについて

日本人女性における卵巣がんの年間罹患者数は10,900人(2019年予測値)、また死亡者数は4,800人(2019年予測値)と推計されています。

卵巣がんは、卵巣原発の表層上皮性・間質性悪性腫瘍です。原発性腹膜がん、卵管がんは、卵巣がんと同様に骨盤腔内・腹腔内に発生し、その起源も卵巣がんと同様にミュラー管と考えられ、一般的な臨床的および生物学的挙動も類似しています。

卵巣がん患者の多くが、初回診断時点で既に播種性病変をともない進行した状態であることが多く、その状況で治癒が得られる可能性は低いとされています。進行したStage III卵巣がんの5年生存率は49.6%、Stage IVでは31.8%とされています。
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