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ノバルティスファーマのクッシング病治療薬!

ノバルティス ファーマ株式会社が、クッシング病の治療薬「シグニフォー®LAR®筋注用キット」(一般名:パシレオチドパモ酸塩)の新たな用量規格として、10mgおよび30mgを発売しました。

この用量規格は、2018年3月23日にクッシング病に対する承認を取得し、8月末に薬価収載され、発売となりました。

シグニフォーは、ホルモンを過剰分泌する良性腫瘍で発現しているソマトスタチン受容体に結合し、活性化することにより、ホルモン分泌を抑制する持続性ソマトスタチンアナログ(Somatostatin analogues : SSA)製剤です。

クッシング病治療における「シグニフォー」の開始用量は10mgであり、細かい用量調整を必要とすることから、新たな用量規格として10mg、30mgの剤形追加の認可が下りました。

「シグニフォー」って??

「シグニフォーLAR」は、2014年11月にEU(欧州連合)で、同年12月にはアメリカにおいて先端巨大症に対する治療薬として承認を取得しました。

日本国内では、先端巨大症および下垂体性巨人症を適応として、2016年9月に「シグニフォー®LAR®筋注用キット20mg/40mg/60mg」の製造販売承認を取得し、同年12月に販売が開始されました。

クッシング病に対しては、2017年9月にEUで承認されており、アメリカでは2018年6月に承認されました。日本では、2012年2月に希少疾病用医薬品指定を受け、2018年3月に製造販売承認事項一部変更の承認を取得しました。

加えて、「シグニフォー®LAR®筋注用キット20mg/40mg」におけるクッシング病の適応の承認と同時に、新用量規格として、10mgおよび30mgの剤形追加についても承認を取得しました。

クッシング病って??

クッシング病は、脳の下垂体に発生する良性の腫瘍から副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が過剰に分泌され、コルチゾールの過剰分泌が引き起こされる疾患で、満月様顔貌(ムーンフェイス)や中心性肥満といった体形変化を伴う兆候が特徴とされます。

多くの場合、高血圧症、糖尿病、骨粗鬆症など、生活習慣病と類似した合併症を併発し、うつ傾向などの精神的な変化が現れることもあります。

このように、外見的、精神的な変化を伴うことから、クッシング病患者の生活の質(QOL)はおおきく低下するとされます。

さらに、病気の進行に伴う免疫機能低下による重篤な感染症や脂質異常症など、生命に関わる合併症を引き起こすリスクがあり、クッシング病患者の死亡率は一般人口と比べて高い(範囲:0.98~9.3倍)と報告されています*1,2。


国外におけるクッシング病の有病率および発症率は、それぞれ100万人あたり40人、年間1.2~2.4人、国内ではクッシング病の特定医療費(指定難病)受給者証所持者数は874名(2016年)であり*3、国内外ともにクッシング病は非常に稀な疾患です。1:4の割合で女性に多く、40歳前後に発症するケースが多いとされています*2,4,5。
参考:
1. 難病情報センター, クッシング病(下垂体性ACTH分泌亢進症) http://www.nanbyou.or.jp/entry/78
2. Pivonello R, De Leo M, Cozzolino A, et al. (2015), The Treatment of Cushing's Disease. Endocr Rev; 36(4):385-486.
3. 難病情報センター, 特定医療費(指定難病)受給者証所持者数 http://www.nanbyou.or.jp/entry/5354
4. Lacroix A, Feelders RA, Stratakis CA, et al. (2015) , Cushing's syndrome. Lancet; 386(9996):913-27.
5. 名和田新,高柳涼一,中山秀昭,他 (1999), 副腎ホルモン産生異常症の全国疫学調査. 厚生省特定疾患「副腎ホルモン産生異常症」調査分科会研究報告 平成10年度研究報告書. 厚生省特定疾患副腎ホルモン産生異常症調査研究班:11-55.
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