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小野薬品工業株式会社が、プロテアソーム阻害剤「カイプロリス®点滴静注用10mg、40mg」(一般名:カルフィルゾミブ、以下、カイプロリス)について、「再発又は難治性の多発性骨髄腫」における用法・用量の追加に係る国内製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったことを発表しました。

今回の承認申請は、週1回投与のカイプロリス20/70 mg/m2およびデキサメタゾンの併用療法と週2回投与のカイプロリス20/27 mg/m2およびデキサメタゾンの併用療法の有効性と安全性を比較した国際共同多施設無作為化非盲検第Ⅲ相試験(ONO-7057-06/A.R.R.O.W.)の結果に基づくものとされます。

この試験では、週1回投与のカイプロリス20/70 mg/m2およびデキサメタゾンの併用療法と週2回投与のカイプロリス20/27 mg/m2およびデキサメタゾンの併用療法を比較し、統計学的に有意に無増悪生存期間(PFS)の改善が認められました。加えて、両レジメンの安全性プロファイルは全般的に同等であり、週1回投与レジメンにおいて新たな安全性リスクは認められませんでした。

カイプロリスは、2016年7月に日本において再発又は難治性の多発性骨髄腫の効能・効果で、レナリドミドおよびデキサメタゾンとの3剤併用療法にて、カイプロリスを1サイクル目の1および2日目のみ20 mg/m2(体表面積)、それ以降は27mg/m2を週2回点滴静注する用法・用量で製造販売承認を取得しました。また、2017年5月にデキサメタゾンとの2剤併用療法にて、カイプロリスを1サイクル目の1および2日目のみ20mg/m2、それ以降は56 mg/m2を週2回点滴静注する用法・用量で製造販売承認事項一部変更承認を取得しました。

カイプロリスの現行の用法・用量では、いずれも週2回の投与が必要です。今回の一変承認申請は、デキサメタゾンとの2剤併用療法にて、カイプロリスを1サイクル目の1日目のみ20mg/m2、それ以降は70mg/m2を週1回点滴静注することを可能にする用法・用量を追加するためのものです。
多発性骨髄腫は骨髄中にある形質細胞の異常により引き起こされる血液がんで、厚生労働省によると2018年の日本国内における総患者数は約18,000人と報告されています。

現在、多発性骨髄腫に対する治療法は複数存在しますが、寛解と再発を繰り返し進行する、もしくはどの治療法も有効でなくなる難治性の病状に移行する場合も少なくありません。さらに、長期的な治療では副作用や合併症が報告されており、治療が難航する場合があります。

カイプロリスは、小野薬品がアメリカ・Onyx Pharmaceuticals Incより2010年9月に導入した、高い選択性を有するプロテアソーム阻害剤です。

プロテアソームは細胞内に存在する酵素複合体で、ポリユビキチン化されたタンパクを分解する作用を有しており、細胞の増殖、分化および機能的細胞死を制御しています。カイプロリスはプロテアソームを阻害することにより、骨髄腫細胞の機能的細胞死を誘導します。
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