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最強トリオ! T-CiRaに理研の鈴木氏!

T-CiRAのウェブサイトのスクリーンショット

T-CiRAのウェブサイトのスクリーンショット

CiRAと呼ばれる京都大学のiPS細胞研究所と武田薬品工業株式会社、国立研究開発法人理化学研究所が、糖タンパク質の糖鎖脱離酵素「N-グリカナーゼ」をコードするNGLY1の欠損症治療のための創薬研究について共同研究契約を締結した。

このプロジェクトは2015年4月にCiRAと武田薬品が発表したTakeda-CiRA Joint Program for iPS Cell Applications(T-CiRA)という共同研究プログラムの一つで、NGLY1を発見した理研の鈴木匡チームリーダーを研究責任者としている。

NGLY1欠損症とは?

2012年にアメリカ人の医師によって発見されたNGLY1欠損症は、遺伝子の変異によって起こる、成長が遅れたり、発育がうまくいかない、運動障害が現れる、あるいはてんかんや涙が出づらくなるといった多様な症状がみられる疾患。現在は世界で50に満たない症例の希少な遺伝性疾患。

アンメットメディカルニーズに対応

T-CiRAの「アンメットメディカルニーズが高い疾患に革新的な治療方法を提供する」という方針に沿って、研究がスタートされている。

鈴木氏が理研で進めた基礎研究に、京都大学の山中伸弥教授のグループが開発したiPS細胞に関する技術と、武田薬品が持つ創薬基盤を組み合わせ、NGLY1欠損症の治療法を確立することを加速させる狙いがある。

鈴木氏のNGLY1欠損症の研究について

NGLY1欠損症に関する理研の鈴木氏の研究は、2015年度からアメリカ・サンフランシスコに本拠を置くGrace Science Foundationから研究の支援と研究費の助成を受けて行われていた。この研究は他にも、楽天株式会社の三木谷浩史氏からの支援も受けている。

鈴木氏は、26年ほど前に、哺乳類において糖タンパク質糖鎖の代謝に関わるN-グリかなーぜ活性を発見し、その遺伝子(NGLY1)の機能解析を行なっていた。

その後に、糖タンパク質糖鎖の代謝に関わる酵素として「ENGaze」の遺伝子を同定し、このENGazeが、NGLY1欠損症の治療標的分子となる可能性が示唆されているため、鈴木氏の研究をベースにした治療薬研究が進められている。
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「左から鈴木匡チームリーダー 、Grace Science Foundationのクリステン・ウィルジー氏、マット・ウィルジー氏」
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