NEWS

アステラス製薬の転移性尿路上皮がんの治療薬研究

 アステラス製薬株式会社が、米国シカゴで開催されている2018年米国臨床腫瘍学会 (ASCO: American Society of Clinical Oncology)の年次総会において、アステラス製薬とSeattle Genetics, Inc.が共同で開発を進めている抗体-薬物複合体(ADC: Antibody-Drug Conjugate)enfortumab vedotinの第I相試験(EV-101)の最新結果が発表されました。

この試験では、チェックポイント阻害剤(CPI:Checkpoint Inhibitors)による治療歴のある局所進行性または転移性尿路上皮がん患者において、enfortumab vedotinを単剤で投与して評価を行いました。

 アステラス製薬は、転移性尿路上皮がんの患者さんに新しい治療選択肢を届けるために、Seattle Genetics社と協働して、enfortumab vedotinの開発を着実に進めていきます。なお、enfortumab vedotinは、米国食品医薬品局(FDA)より、ブレークスルーセラピー指定(Breakthrough Therapy Designation)を受けています。

試験について

試験デザイン
* 1回以上の化学療法の治療歴がある、またはシスプラチン不適応の転移性尿路上皮がん患者112名に、推奨用量である1.25 mg/kgのenfortumab vedotinを、28日サイクルで1日目、8日目 および15日目に30分間の点滴投与した。
* 63%の患者が、転移がある状態で2回以上の前治療を受けていた。
* 主要評価項目は忍容性、副次的評価項目は治験責任医師によって8週毎に評価される抗腫瘍効果であった。
*
試験結果
* 評価対象の112名中、完全奏効(CR)が4名、部分奏効(PR)は41名に確認された。全奏効率(ORR)は41%であった。
* 最も高い頻度で報告された治療に関連する有害事象(TRAE)は、全てのグレードの疲労(54%)であった。最も頻度の高いグレード3の有害事象は、貧血(8%)、低ナトリウム血症(7%)、尿路感染症(7%)、高血糖症(6%)であった。4例がTRAEにより死亡した(呼吸不全、尿路閉塞、糖尿病性ケトアシドーシス、多臓器不全)。
* ORRはCPI治療歴がある89例では40%、CPI治療歴がない23例では44%、CPIの治療歴を有する肝転移患者33例では39 %であった。
* 全ての組み入れ患者における、全生存期間(OS)の暫定中央値は13.6か月、全奏効期間の中央値は5.75か月、無増悪生存期間(PFS)は5.4か月であった。
5 件