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順天堂大学の服部氏と今井氏が解明

順天堂大学大学院医学研究科・神経学の服部信孝教授、パーキンソン病病態解明研究講座の今居譲先任准教授の研究グループが、パーキンソン病に見られる2つの原因遺伝子が、協働してシナプス小胞の動態を制御していることを明らかにしたと発表した。

さらに、シナプス小胞の再生を調整することで、神経異能異常の改善が可能なことも明らかとなっている。これらの研究成果によって、パーキンソン病の発病メカニズムの一端が明らかになった。今後、パーキンソン病の予防や治療法の開発に役立つであろうと期待される。

3つのポイント

1)パーキンソン病の原因遺伝子Vps35とLRRK2が共にシナプス機能を調整すること、2)Vps35変異に起因するシナプス異常をRab5やRan11が抑制する遺伝子であること、3)シナプス小胞の再生を促せばVps35欠失動物のパーキンソン病の症状が改善されることの3点がこの研究のポイントとなっている。
パーキンソン病原因遺伝子の異常による神経活動低下の仕組...

パーキンソン病原因遺伝子の異常による神経活動低下の仕組みを解明~シナプス小胞の再生経路の操作により神経活動の正常化に成功~

ひろがる可能性と有効な治療法への展望

パーキンソン病の原因遺伝子には、Vps35、LRRK2以外の複数の細胞内における物質輸送に関わる遺伝子の存在が分かっていて、それらがシナプス機能の制御に影響がある可能性が指摘されている。

今回の研究で、シナプス機能の正常化が動物実験で神経機能の回復に有効であったことと同じように、他の原因遺伝子の変異によってひきおこされるパーキンソン病においても、シナプス機能を正常化させる治療法が有効である確率が高く、効果的であろうと推測できる。

複雑なシナプス機能の制御メカニズムは、極めて多くの物質が作用し合う中で機能していると考えられていて、そのメカニズムの中でも重要な遺伝子を特定することで、より効果的に治療法が開発されるであろうと期待される。
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