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制度改革を機運に介護保険外サービスに注目が集まる

平成27年度予算における日本の社会保障関係費は31兆5,297億円。一般会計歳出の32.7%を占め、過去最大規模となっている。
このような社会保障費の増大を背景に、2018年度介護保険制度改正において保険給付の対象から軽度の要介護者が外される可能性がある。

そんな中、注目を集めているのが介護保険外サービスだ。制度改革に備えた経営安定化策として、介護事業者の参入が予想される。3月末には厚生労働省、経済産業省、農林水産省によって『地域包括ケアシステム構築に向けた公的介護保険外サービスの参考事例集 保険外サービス活用ガイドブック』が発行され、国も介護保険外サービスの支援に乗り出す形だ。

三菱商事子会社が提供する要介護者向け冷凍弁当

注目すべきなのは、ダスキン、セコム、日本郵便、コナミといった多くの大企業が介護保険外サービスを展開していることだ。
三菱商事の子会社で、福祉用具レンタル卸を手掛ける日本ケアサプライでは、要介護者向けの冷凍弁当を販売する事業を2015年から行っている。これまでの高齢者向け配食サービスは、調理センターで作られた弁当を配達員が高齢者の自宅に届けるという形態が主流だった。それに対して日本ケアサプライはデイサービスを行う事業所と提携し、デイサービス利用者に対して弁当の販売を行っている。デイサービスの送り迎えとともに弁当の配達も可能にし、専門の配達員が必要なくコストがかからないビジネスモデルの構築に成功している。

東急不動産が提供する在宅高齢者向けホームクレール事業

また、東急不動産は在宅高齢者向けのホームクレール事業に2015年から取り組んでいる。
この事業は、10年以上東急が取り組んできたシニアレジデンス「グランクレール」のノウハウを活かし、在宅高齢者の自分らしく生き生きとした生活をサポートするもの。
サービスの内容は「たのしみクレール」と「あんしんクレール」の2種類あり、趣味やならいごとのサポートから、緊急対応サービスや急病入院時のサポートなど多様なサポートを受けることが出来る。

大企業が地域包括ケアの主役となるか

2000年の介護保険制度創設、準市場化から時が経ち、経営不振に陥る中小事業者が近年増加してきている。そんな中、体力のある大企業が介護福祉分野での動きを強め、成果を残している。
今後の地域包括ケアの主役は大企業が担っていく可能性が高い。
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