NEWS

株式会社島津製作所は、日水製薬株式会社を通じて販売している新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を検出するPCR試薬キット「AmpdirectTM 2019-nCoV 検出キット」が2020年9月8日付けで体外診断用医薬品としての製造販売承認を取得したことを発表しました。また、同日中に保険適用が通知されました。9月28日から販売を開始することが分かりました。

AmpdirectTM 2019-nCoV 検出キットは、島津製作所独自の AmpdirectTM技術*1 をベースに国立感染症研究所のマニュアル*2 に沿って開発されています。この技術は「生体試料に含まれるたんぱく質や多糖類などのPCR 阻害物質の作用を抑制できるため、DNA や RNA を抽出・精製することなく、生体試料を PCRの反応液に直接添加できる」というものです。

島津製作所は、これまでにAmpdirectTM技術を用いて、腸管出血性大腸菌やサルモネラ属菌、赤痢菌、ノロウイルスなどの病原体検出試薬を開発・販売しており、培った技術を応用されています。

*1 Ampdirect™ は、島津製作所の登録商標です。
*2 国立感染症研究所 「病原体検出マニュアル 2019-nCoV」

1.迅速・簡便な作業性

AmpdirectTM2019-nCoV検出キットには必要な試薬が全て含まれており、直ぐに PCR 検査が実施できます。試料としては、鼻咽頭拭い液、喀痰、あるいは唾液検体を適用でき、試薬および試料の調製、前処理(加熱)、反応、検出という全工程を約1 時間で完了できます。

煩雑なRNA抽出作業が不要で、試料は処理液と混合し加熱するだけのため、人手を低減でき、かつ人為的なミスが防止できます。96検体用PCR装置を使って、96検体を検査した場合でも1時間半以内(処理液の混合に15分、加熱処理に5分PCRに65分で計85分)で行えます。

2.精度の向上

誤操作などにより、陽性にもかかわらず遺伝子増幅が起きなかった場合に誤って陰性と判断しないよう、このキットの反応液には、増幅工程が正しく進んだことを確認するための参照成分が添加されています。これにより、偽陰性が生じる可能性を低減し、検査結果の精度向上が期待できます。
6 件