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大日本住友製薬のチオテパが製造販売承認申請

大日本住友製薬株式会社が、小児固形腫瘍における自家造血幹細胞移植の術前治療を対象としたチオテパの日本における製造販売承認申請を行いました。

-術前治療-
前治療、術前化学療法、ネオアジュバント化学療法とも。手術を行う前に補助的に行う治療のこと。がんの摘出手術前に抗がん剤を服用する、など。
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チオテパは、エチレンイミン系に属する抗腫瘍性アルキル化剤で、DNAの合成阻害作用を持っています。国内では 1958年に「テスパミン®注射液」として住友化学工業株式会社(現:住友化学株式会社)が販売を開始し、1984年には住友製薬株式会社(現:大日本住友製薬株式会社)が引き継ぎ、販売されてきました。

しかし、2008年に必要機材の老朽化に伴いチオテパ原薬の製造が打ち切りが決定されたため、2009年に販売が中止され、現在国内では販売されていません。

逆輸入!? チオテパを術前治療に

国内では、チオテパは造血幹細胞移植(HSCT)の術前治療の適応を認められていませんでしたが、欧米での使用にならって他の化学療法剤と併用して臨床使用されていました。

ところが、2009年の国内販売中止後の2010年にヨーロッパでチオテパ製剤が造血幹細胞移植の前治療薬として承認されました。そして、その後、日本で学会や現場から臨床使用について多くの要望が提出されるようになったことを受け、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において、チオテパは医療上の必要性が高いと判断され、厚生労働省から開発企業の募集が行われました。



そこで、大日本住友製薬が2013年9月に厚生労働省に開発の意思を申し出、2016年11月より薬物動態試験として国内第1相試験を開始しました。その結果をまとめ上げ、今回、申請が行われました。

さらに、大日本住友製薬は、チオテパの悪性リンパ腫における自家造血幹細胞移植の前治療を対象とした申請の準備も進めているとされており、アンメットメディカルニーズに応えることになると見込まれます。
※医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議について
「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」は、海外では使用が承認されているが、国内では承認されていない医薬品や適応について、製薬企業による未承認薬・適応外薬の開発を促進することを目的として厚生労働省により設置された学識経験者などにより構成される会議です。

※アンメットメディカルニーズ
ガンや認知症、不眠症、偏頭痛といった決定的な治療法が見つかっていない病で、生活に大きな影響を及ぼすものに対して生じる治療の需要のことを指します。この中でも患者数が多く治療法のニーズが高いのがガンとされています。
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