NEWS

第一三共株式会社と東京大学医科学研究所 藤堂具紀教授が共同で開発したがん治療用ウイルスG47Δ製品「デリタクト®注」(一般名:テセルパツレブ)について、悪性神経膠腫の治療を目的とした再生医療等製品として国内で条件及び期限付承認に該当する製造販売承認を取得したことを発表しました。


デリタクトは、2016年2月に先駆け審査指定を受けるとともに、2017年7月に希少疾病用再生医療等製品の指定を受けていて、藤堂教授が実施した膠芽腫(悪性神経膠腫の一種)の患者を対象とした国内第2相臨床試験(医師主導治験)の結果に基づき、2020年12月に国内製造販売承認申請は行われました。

今回の承認取得により、デリタクトは悪性神経膠腫の治療を目的として、世界ではじめて承認されたがん治療用ウイルスとなります。

< 参考 >
*1 G47Δとは、藤堂教授らにより創製されたもので、がん細胞でのみ増殖可能となるよう設計された人為的三重変異を有する増殖型遺伝子組換え単純ヘルペスウイルス1型(第三世代がん治療用単純ヘルペスウイルス1型)です。

*2 悪性神経膠腫とは、神経細胞の支持組織であるグリア細胞から発生する原発性脳腫瘍である神経膠腫のうち、悪性度が高いgrade III と grade IV のことを指し、国内における罹患数は年間約2,800 人程度と推定されます。

*3 先駆け審査指定制度とは、世界に先駆けて革新的医薬品や医療機器・体外診断用医薬品・再生医療等製品の日本での早期実用化を目指す「先駆けパッケージ戦略」(平成26 年 6 月 17 日厚生労働省取りまとめ)の重点施策の1つで、生命に重大な影響がある重篤な疾患等に対して極めて高い有効性が期待される医薬品や再生医療等製品等を指定し、日本の患者に世界で最先端の治療薬を最も早く提供することを目指しています。

開発早期の段階から一定の要件を満たす画期的な新薬等が指定され、薬事承認に係る相談・審査において優先的な取扱いがなされることとなっています。

*4 希少疾病用再生医療等製品とは、医薬品医療機器法第 77 条の 2 第 1 項に基づき、対象患者数が国内において5 万人未満であること、医療上特にその必要性が高いものなどの条件に合致するものとして、薬事・食品衛生審議会の意見を参考にして、厚生労働大臣が指定するものです。

医療上の必要性が高いにもかかわらず、患者数が少ないことにより、国内では十分にその研究開発が進んでいない状況を踏まえ、安全かつ良質な再生医療等製品を一日も早く医療の現場に提供することを目的に、開発を支援・促進する制度です。

また、税制措置、再審査期間の延長等の支援措置も与えられます。

*5 膠芽腫とは、神経膠腫の中で最も悪性度の高い(grade IV)腫瘍であり、悪性神経膠腫の約 60~70%を占めています。
2 件